今回は、訪問看護師・終活ガイドとしてご活動されている佐藤美子先生を講師にお迎えし、勉強会を開催いたしました。
テーマは、「マルチタスクになりがちな女性の更年期と介護」についてです。
▼佐藤先生のご紹介
理工書籍を扱う編集プロダクションや医師国家試験予備校の出版部などで、編集者として計7年勤務。
その後、出産のため退職し、かねてより興味のある看護師として道を歩むために、子育てをしながら看護学校へ進学。
看護師だけではなく介護問題や終活など、「自分も家族もいきいきと幸せに暮らせるように」と、そんな思いで活動をされています。
更年期と親の介護とのバランス
加齢や病気・怪我などにより日常生活活動が低下してくると、介護が必要になってきます。
「介護が必要かな?」と感じて始めたら、まずは以下の流れで介護に向けて準備を始めます。
- 地域包括支援センターに相談
- 介護認定を受ける(どの程度の介護が必要か、7段階で判断される)
- 認定が出たら、ケアマネージャーとケアプランの作成
- 介護スタート
ここで、やっと介護のスタートラインっていきます。
女性の場合はこの介護がスタートするタイミングが、子育てや仕事、家事の忙しい時期と、さらには更年期とかぶることもあるのです。
親の介護とセルフケア
介護をしながらも自分も親もHAPPYに過ごすためには、まずは自分自身の心身の状態を整えることが大切!
そのために欠かせないのは、セルフケアです。
親の介護を長く続けるためにも、重要になります。
体調に不調が現れたら、まずはその不調は介護のストレスによるのか、更年期によるのか、考えてみましょう。
不調の原因によって対処法も違うため、自分で意識して、正しいケアをすることが大切です。
ストレス介護への対処法
介護は、無理なことはありません、続けることが大切です。
そのためにはまず自分の心とからだの健康を優先することが重要です。
また、ときには人の力手を借りることも重要です。
ひとりで抱え込まず介護の輪を広げ、地域のサークルなどを活用し、家族や友人の援助を積極的に受けてみましょう。
ひとりで考えないために
感情を共有しよう
あなたの感情の共有は、親にとってよりよい介護内容を構築するだけでなく、介護者自身のストレスを軽減し、自分を見つめる時間を作ることで、安定的な介護をしていけます。
感情の共有には、介護に関して感じた気持ちやその日起きた出来事など、どんなことも共有できるようなノートの作成もおすすめだそうです。
日常生活とバランスを取ろう
そしてなにより介護は「無理せず、続ける」ことが重要です。
自由な時間も介護スケジュールにあらかじめ設定しておいて、自分の大切なことを譲らない姿勢で、介護のやる気がなくなる症候群になることをさけ、持続可能な介護を進めていくことができます。
みんなでHAPPYに過ごすために
「終活は、今日を楽しく、自分が生きたい人生を生きるための活動」という佐藤先生のお言葉が、非常に印象的でした。 そして、終わるための活動でなく、みんなでより充実した人生を生きるために、いつかではなく今日からもうめるためにということに驚きました。
更年期も介護も、いつ起こるか予測することはなかなか難しいことです。
ただ、いつか来るかも知れませんそのときのために、家族でみんなで話を進めてみませんか。
なかなか話しにくいかもわかりませんが、本や映画、自治体のサービスなどを利用しながら、家族みんなで少しずつ介護について考えていきましょう!